初めてのビーシュリンプ飼育~維持・管理編

今回は吸着系ソイルの維持管理についてです。

直ぐに生体を飼育出来る吸着系と呼ばれるソイルですが

以外と維持管理が難しく、早め早めの対応が必要となります。

吸着系ソイルで維持管理

 

吸着系ソイルのみで飼育する場合は

エビを直ぐに飼育出来るのが最大のメリットです。

ソイル自体がアンモニアや亜硝酸等を吸着してくれるので

水中にアンモニアが漂いません。

従ってアンモニアや亜硝酸を餌とするバクテリアの繁殖が殆ど行われない

以前の記事で書きました。

 

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これらを踏まえて初期の管理では

絶対餌をやり過ぎないのが大事です!

エサを管理する

エビは消化吸収がヘタです。

餌を食べても糞に栄養分がかなり残ったままなっています

そしてまたその糞をツマツマして食べていきます

こうすることで殆ど餌をあげなくてもエビは生きていけます。

しかし餌をやり過ぎてしまいますと

糞をツマツマしないまま次の餌、また次の餌と食べてしまい

沢山の糞が残ったままになってます

本来ならこの糞をバクテリア等が分解してくれますが

吸着系ソイルのみでの飼育下では

バクテリアの繁殖が十分では無いので水が汚れていきます。

通常エサはエビを早く大きくしたり

抱卵させる為の卵巣発達や体力をつけるためにあげますが

吸着系ソイルのみでの飼育では初期段階でこの餌やりを

控えないといけない為、抱卵個体等が少なく感じるかもしれません。

またミネラル成分の添加もなるべくせず

イオン交換作用をさせないようにして管理してください。

こうすることで吸着効果を長く維持できます。

2ヶ月~3ヶ月後

2ヶ月~3ヶ月過ぎたくらいに別の水槽に同じ吸着ソイルで

1本立ち上げてください。

 

この時期にプチブレイクが来ますので

ここで本体を新しくセットした水槽に移し

ヤマトヌマエビなどのパイロットに前の水槽に入ってもらいます。

新しくセットした水槽で同じように水を汚さないように管理しながら

前の水槽では今度はミネラル添加をガンガンし

栄養系ソイルを足すか金魚などを入れてアンモニアをたっぷり出します。

イオン交換作用が活発化して一気にアンモニアが水中に溢れ出すと思います

こうすることでバクテリアが一気に繁殖し

生物ろ過水槽が出来上がって行きます。

Name
この時必ずアンモニアと亜硝酸を測定しながら観察してください。

アンモニアや亜硝酸が出てない場合は更に栄養系ソイルを足すか

パイロットの魚を増やしてください

ヤマトヌマエビだけだとアンモニアはあまり出ません)

さらに新しい水槽での飼育が2ヶ月過ぎた頃に

前の水槽の水質を測定し、問題なければ本体とパイロットを入れ替えてください

これで爆殖水槽をつくりながら直ぐに飼育することが出来ます。

同じように水槽を増やしていき、この方法でどんどん水槽の調子をあげながら

エビの数を増やしていくこともできます。

半年後~の管理

爆殖水槽が出来上がった状態の吸着オンリー水槽ですが

この段階になると緑のコケが凄い出てると思います。

ここで一度前面のガラスのコケを削ってください。

しばらくして削った部分にコケが殆ど生えてこなければ大丈夫ですが

すぐにコケが生えてくる場合は

コケの栄養分である硝酸塩窒素などが水槽内に飽和状態となってますので

この場合は3分の1ほど換水をしてみてください。

そうすることで濃すぎる栄養を薄めることが出来ます。

あまりコケの栄養素が濃い状態の水槽は、生態系のバランスが落ち着かず

エビにはあまり良くありません

Name
換水の際は必ずカルキを抜いた水をご使用くださいね

 

新規で水槽をセットして6ヶ月を越えたあたりから

底面フィルターの上や横に敷いてるソイルの部分が

ちょっとづつ崩れてくると思います。

崩れたソイルには吸着効果が無くなってしまってますので

この段階でリセットを視野に入れながら飼育をしないといけません。

 

粒が潰れることにより、バクテリアも定住し難くなります。

 

画像の水槽は、丁度1年経過した水槽です。

かなりソイルも潰れて汚れなどが付着してるのがわかります。

以前の記事でも書きましたが

プチリセットをして延命をするか

完全に土を入れ替えてリセットしないといけない状態です。

まとめ

吸着系ソイルでの維持管理について書いてみました。

メリットは圧倒的な生体投入の速さですが

やはり、長期維持には難しく、またかなりの観察眼も必要となりますので

余裕があるなら栄養系ソイルでセットするほうが無難だと思います。

もしくは、3本用意して1本目は吸着、2本目は非難時の吸着

3本目は1本目と同時に栄養系をセットするなどして

最終的に栄養系に全部投入するのもありだと思います。

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