急にエビの話じゃないの?って思った方もいるかもしれませんが
アクアリウムの世界は、食物連鎖で成り立ってます。
魚が水槽内の頂点だとしたら、エビはその直ぐ下くらいですかね?
エビより下の生き物がしっかりと発生しないと
水槽内のバランスが保ちにくいと考えております。
インフゾリアとは?
インフゾリアは動物性プランクトンの総称で
ワムシ・ゾウリムシ等といった単細胞生物群を指します。
魚とエビとインフゾリアの関係性
魚やエビの赤ちゃんは、体も小さく、当然口だって小さいです。
親と同じようなエサは食べれませんので
口のサイズに合う小さなエサが必要となります。
稚魚でしたら、それなりの大きさの場合は
ブラインシュリンプやミジンコ等を捕食すると思いますが
稚エビにはブラインシュリンプ等は大きく
また、運動能力も高い為、捕食出来ないと思われます。
そこで、稚エビのエサとなるのが、「インフゾリア」だと
考えられてます。
インフゾリアのエサは?
インフゾリアは動物性プランクトンですので
それより下位の植物性プランクトンを発生させる必要があります。
植物性プランクトンは硝酸塩や窒素などがある状態でしたら
すでに繁殖してる可能性はあります。
普通に水槽を維持してますと
珪藻と呼ばれる茶色のコケや緑藻と呼ばれる緑色のコケが生えてきますが
このコケには沢山の植物性プランクトンがいます。
ちなみに珪藻はケイ素があると繁殖し
緑藻は硝酸塩やリンが多いと繁殖します。
ケイ素は水道水に含まれてますので
その為、立ち上げ時に水道水をいれた時に珪藻がよく出ます。
緑藻は生物ろ過が進んできて硝酸塩まで還元されだすとよく出ます
これらの藻は非常に水槽の指標となります。
頻繁に水道水で水換えをする場合は、ケイ素が多くなり珪藻が繁殖し
逆に水槽内に有機物がたまりすぎると、緑藻がよく増えます。
話しはそれましたが
コケが出てるってことはインフゾリアの餌である
植物性プランクトンが沸いてるってことです。
また、植物性プランクトンは、光合成をする生物ですので
ライトの無い水槽では十分に繁殖するこが困難だと予想されます。
実際ライトを直接当てずにインフゾリアの餌を
与えながら飼育した水槽では稚エビの生存率が凄く悪かったです。
画像のように、となりの水槽から漏れ出す光程度では
植物性プランクトンが活発に活動できず、コケの発生はありませんでした。
ライトも色々とありますが、水草がある程度生き生きと育つようなライトのほうが
こういう点ではいいかもしれません。
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インフゾリアの確認方法
餌があるということはインフゾリアもそれなりに繁殖しているはずです。
インフゾリアは小さな透明の容器で繁殖させますと
白いモヤモヤとなって現れますので
肉眼でもある程度見ることができますが
水槽内だとまったくどこにいるかわかりません!
そこでインフゾリア等を餌として繁殖する生物がいるかを見ます。
ケンミジンコは肉食ですので動物性で自分よりも小さいインフゾリアを捕食します。
ケンミジンコはガラス面によくひっついてますので
ガラス面を確認してください。
ケンミジンコが確認できましたら、水槽内にインフゾリアがいると予想されます。
植物性プランクトン → インフゾリア → ケンミジンコ
インフゾリアを維持するには
しかし食物連鎖の世界ですので
餌が少なければ、ケンミジンコも大していてないでしょうし
ケンミジンコが多すぎても、インフゾリアが捕食されて少ないかもしれません。
長期にわたりケンミジンコが一定以上の数がいる場合は
このバランスがいい感じでとれてるかもしれません。
このあたりは、はっきりと見えませんので
なんとな~くでしか確認は出来ませんが
いざ稚エビが産まれる時になって、インフゾリアがしっかりと沸いてない場合は
十分な栄養を摂取することが出来ません。
そこで人為的にインフゾリアの餌となるものを入れて
沢山インフゾリアを沸かすことが必要となります。
インフゾリアの効果的な餌として枯草菌の一種である
バチルス菌が有名ですが、バチルス菌が水槽内で繁殖するには
タンパク質が必要となります。
ろ材やソイル等にタンパク質を含む餌の残り等が付着してましたら
十分に繁殖することが出来ますので
自然とインフゾリアも繁殖できるかと思います。
バチルス菌を増やすには?
このバチルス菌はタンパク質をアミノ酸に分解してくれます。
このタンパク質はろ材やフィルターの目詰まりの原因にもなります。
分解されたアミノ酸はニトロバクターやニトロソモナスの餌ともなりますので
アンモニアや亜硝酸を分解して、より活発に硝化活動を行なってくれます。
これらの相乗効果で水質浄化にとても効果的な菌といえます。
宣伝になってしまいますが、「ちょこっとバクターインフゾリア」には
数種のバチルス菌が入ってまして
更に植物性プランクトン等を発生させる成分も入ってます。
ちょこっとバクターをお持ちの方は抱卵が確認できましたら
ちょこっとづつ水槽に添加を始めてください。
もっさりパウダーもお持ちの場合は
一緒に添加していただくことでバチルス菌の餌であるタンパク質が
もっさり入ってますのでバチルス菌がしっかりと活動することが出来ます。
まとめ
目に見えない水槽内の世界を想像しながら
あれこれ模索するのは、中々難しいものです。
それでも予め、イメージしながら作り上げていくことで
理想の形へと繋がっていくのではないでしょうか?
メダカや熱帯魚、エビといった小さな生物を育ててる方は
是非、インフゾリアを意識して発生させてみてください。